- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

 Phangutic

 > INFORMATION

 > INSTALLATION

 TEXT

 

出現を意味するphanに、アーティスト山岡敏明が提唱する概念、GUTIC/グチックを組み合わせた造語 -phangutic- 。
同じ語源を持つphenomenon/現象から「現グチック」、もしくはphantom/幽霊、fantasy/幻想を参照して「幻グチック」とでも訳せるだろうか。

グチックとは、現実には存在しない具象的でかつ抽象的な、しかしそのどちらでもない原初的で未分化なカタチのことだ。

山岡の手により出現したそれらのカタチには、妄想の産物とは言い切れない強固なリアリティがあり、じっと眺めていると人の顔や臓器、植物や微生物の一種のようにも見えてくる。

これまでひとつの完結したショウとして展覧会を構成することの多かった山岡だが、今回は絵画、写真、映像を織り交た即興性の強い展示を試みる。そうすることで、繰り返し描きつづけたある瞬間に唯一無二のカタチが出現するという、「現象としてのグチック」に肉薄することができるかもしれない。さらに、その時々の展覧会趣旨にフィットせず発表されなかった「幻のグチック」も初登場し、謎に満ちたグチックの総体がまたひとつ明らかになるだろう。

宮下忠也( 本展アドバイザー/ フリーランス・アートディレクター)

 

A Fragment of GUTIC MORPHOLOGY R01(e)

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -