球が転がった。 四角い部屋の中に一人二人と入ってきて、その行方を見つめた。 球は私たちの足と足の隙間を器用にくぐりぬけて行き、部屋の出口の外へ消えてしまった。 部屋にはすでに何十人もの人々が詰まっていた。最後の一人が出口を閉じた。